2019年から1年間の修行?を経て、2020年の夏がやってきました。
絶対撮りたい!撮る!と意気込んでいました。
ダイビング当日の朝の段階で、
「孵化直前のキアンコウ・・・なかなか見つからないんです、でもハッチアウト直後の稚魚はいるから、卵も絶対どこかにあるはずなんです。なんとか探したいですね!」
と言われていて本当に見られるのか若干心配な状態で海に向かいました。
積丹ダイビング1本目、エントリー直後から2ミリほどの稚魚がたくさんいて、あまりに多いので「すごく近くに卵があるのでは?」と思った1分後、巨大な卵帯が岩に覆いかぶさっているのを発見しました。
2メートル四方の卵帯にハッチアウト直前の卵が無数にあり、見ているそばからハッチアウトしていく個体もいて、怖いくらいにベストタイミングの発見でした。
これは運命だ!と思って80分/diveを3dive、つまりおよそ4時間、ひたすら撮り続けました。
撮影するのに良い条件の場所を探したり、カメラの設定、ライティングの強さ角度を調整しながら、絶好のタイミングが来るまでピントを合わせ続ける集中力(息ごらえ力?)を保つのは至難の技です。
苦しくて焦ったくて、何度心が折れて天を仰いだことか…何度諦めかけたことか…
でも、今撮らないと、次撮れるのは1年後、
今踏ん張らなかったら、この後1年間、後悔し続けるかもしれない。
いや、一生後悔するかもしれない。
その一心でした。