水中写真上達への道のりvol. 3 ~青被りしない。ホワイトバランスとは~

水中写真上達への道のりvol. 3 ~青被りしない。ホワイトバランスとは~

2020-05-25 0 投稿者: Sayaka

こんにちは。さやかです。

なんとなく知ってるけど、よくわからない?ホワイトバランスについて解説します。

 

  • 水深が深いと水中モードでも写真が青っぽくなってしまうという方
  • ストロボやライトを使うといいって聞いたけど結構高いし、使いたくないな~。と思ってる方!
  • すでにストロボやライトも使ってるけど、なんだか黄色っぽくなってしまう方。
  • コンデジだけどパステル調の可愛らしい雰囲気の写真を撮りたい方
  • 水中お魚モードにすると赤が強すぎるという方。

 

写真を好みの色合いに仕上げるヒントになれば嬉しいです。。

冒頭の「まとめ」だけ読んでもokです。気になることがあれば詳しく読んでみてくださいね。

まとめ

  • ホワイトバランスは補色を活用して「白を白」に近づけること

 

  • 水中モード(マゼンタを強く設定している)は意外と優秀なので活用しよう

 

  • 色温度(青と黄のバランス)や色かぶりの設定(緑とマゼンタのバランス)を手動で設定して青かぶりを補正することもできる

⇨オリンパスさんならTG−5以降のカメラで使えます

 

  • ライトやストロボを使用して撮影する場合は、全体に黄味によりやすいことを意識して色味を調整する

⇨青側に少しだけ寄せます

 

  • 色温度と色かぶりの設定ができない場合はグレーカードでホワイトバランスをカスタムできることもある

 

  • ホワイトバランスはあくまでバランス。水中で失った光を補うことはできない事に注意。

 

  • 結局のところ、敢えて青かぶりさせる作品にしても面白いこともあるので、好きな色に調整できるようになるための知識として活用する。

 

先に申し上げておくと、実は読者の皆様が本ブログをどんなディスプレイで見ているかによっても色味に違いが出てきてしまいます。

実例も掲載しておりますが、私が本記事で表現している色味とは違うように表示されてしまうかもしれません。予めご了承ください。

※私のPCディスプレイは広域色を表示でき、モニターの色味も定期的に校正しています。

そもそもホワイトバランスって何!?

「補色」という言葉をご存知でしょうか。

Wikipediaで調べると、「色相環 (color circle) で正反対に位置する関係のの組合せ。相補的な色のことでもある。」と書かれています。ちょっと難しいですね。

 

 

簡単にいうと、1つの色には対になる 《反対色》 が存在します。下図の円の端と端同士がその関係にあたります。

色相環 円の反対にある色同士が対になる

の反対色は色、の反対色はマゼンタ(赤ではない)です。2色の真ん中はいずれも白です。

補色を使って青被りを抑えるなら、黄色を増やして青を相殺するということもできます。

(お化粧をする女性ならわかるかもしれませんが、目の下の青クマを隠すには黄色のコンシーラーを使うのと同じ原理です)

 

この補色のバランスを変える事で黄色っぽい白や青っぽい白を「真っ白」に見えるように調整するのが本来のホワイトバランスの目的です。

カメラ内でホワイトバランスを変える方法は2つ

カメラ内のホワイトバランス設定に「晴れ」とか「曇り」、オリンパスさんのカメラなら水中モードなんかもあることはご存知ですよね?

 

このホワイトバランスを自分でカスタムしちゃいます!

 

やり方は3種類ありますが、費用を最大限に抑えてできる2種類の方法をご紹介します。

  • 色温度と色かぶり
  • グレーカード を使ったホワイトバランスの設定

 

「Raw現像を行う」という方法もあるのですが、専用のソフトウェアを使ってPCで作業することなので、今回は割愛します。

「色温度」と「色かぶり」

補色について先ほど解説しましたが、このうち「色温度」と「色かぶり」に該当する補色はカメラ内の機能で調節する事ができるんです。

色温度:黄(正確にはアンバー)

色かぶり:マゼンタ

 

私の持っているオリンパスさんのカメラE-PL7では、

 メニュー➡️カスタムメニュー(歯車マーク)画質/色/WB➡️WBモードから変えられます。

コンパクトデジタルカメラのTGシリーズでは5以降で搭載されている機能です。

他メーカーをお使いで、この機能を見つけられないという方はグレーカードを使ったやり方も参考にしてみてください。

(カスタムホワイトバランスの設定を変える場合の例)

ストロボやライトを使わない場合は「G」をマイナス側にしてマゼンタに寄せます。青被りが酷い時などはさらに「A」をプラス側にしてに寄せます。

 

ストロボやライトを持っている場合は、「A」をマイナス側にしてに寄せます。ライトやストロボはもちろんメーカーによって色が違うので、一概に言えませんので自分の好みに調整していいと思います。

ストロボやライトは経年劣化で黄色が強くなることも多いので、そういったときは特に青に寄せておきます。

 

単位が「K」の数字は何か?

色温度を表していて、基本的にはの程度を表します。5,300〜5,500Kくらいが中間の色味になります。

 

ですので、どの色温度のWBをベースにするかで「A」のコントロール具合も変わります。

 

カメラのメーカーや機種、ベースにするホワイトバランスなどで違ってくるので、AとGを色々試してみてくださいね。

グレーカード or ホワイトカードを使う

グレーカードはその名の通りグレーのカードです。写真について教科書的に勉強したことのある人なら知っている基本的な事なので詳しいことはググればたくさん出てきます。

 

カスタムホワイトバランスの際に、画面に「白い紙に向けて撮影して」といった表示が出る機能があるんですが、それに使うのです。

 

これまた、オリンパスのE-PL7の液晶ですが、これですね。

この時のホワイトバランスにグレーカードかホワイトカードを使って水中で被写体を撮影する前にこれでホワイトバランスを取っておきます。

 

本来ホワイトバランスは反射率18%「無彩色」のグレーを使用するのが一般的ですが、ホワイトカードも使えました。

無彩色であればどっちでも使えそうですね。

 

先ほどの色温度と色かぶりの2種類の設定よりもたくさんの色に影響を与えることができます。

ただし、カードの色味やカードを撮影する際の太陽光の加減撮影角度などで全く意図しない色になってしまうことがあり、その辺は難しいと感じました。

 

私は実際にこちらのプラ製のグレーカードを購入して試してみました。黒、グレー、白がセットになっています。

ですが、グレーはやや青みが強く黄色側に補正され、白はやや赤みがかっているため緑が強めに出る写真になります。

以下の「実例」も確認してみてください。

 

色んな白を持って行ってみても面白いかもしれませんね。

 

私が今回のカスタムホワイトバランスに使用したカードは⬇️こちら⬇️です。

【実例】水深10mと20mでホワイトバランス(WB)をカスタムしてみた

ストロボやライトを一切使わない例

水深10メートルと20メートルで実際にホワイトバランス(以下、WB)をカスタムしながら撮影してみました。

 

使用したカメラはOlympus製Pen-Lite7,純正ハウジング+マクロコンバージョンレンズ

Pモード,露出補正+0.3,ISO1600

ライトがないのでISOは上げましたが、AUTOにしてもいいと思います。

 

まずは水深10メートルのオレンジのイロカエルアンコウの登場です。

WB:晴れモード
WB:水中モード
WB:カスタム(グレーカード)
WB:水中モード+A-3, G-7

【WB晴れモード】青緑っぽくなってしまいました。

【WB水中モード】やや緑が入っていますが、可愛い感じの仕上がりになりましたね。

【WBカスタムモード(グレーカード)】黄色が強くなりました。

【WB水中モード&A-3, G-7】紫がかった儚い雰囲気になりました。

結構変わりますねー。

 

さて、次は水深20メートルに棲んでいるミジンベニハゼに登場していただきましょう。

WB:晴れモード
WB:水中モード
WB:カスタム(グレーカード)
WB:水中モード+A-3, G-7
WB:水中モード+A-3, G±0
【WB晴れモード】もう、緑一色。かろうじてミジンちゃんが黄色とわかる程度ですね。

【WB水中モード】すごい優秀!でも、ちょっと緑っぽさが残って、暗い印象でしょうか。

【WBカスタムモード(グレーカード)】黄色っぽくなってしまいましたが、これはこれで。

【WB水中モード&A-3, G-7)】ほんのり赤味が出てしまいましたが、まずまず。

【WB水中モード&A-3, G±0)】緑側に寄せ過ぎてしまいましたね。
 

今回やってみてわかったことは水中モードはかなり強めにマゼンタが設定されていることです。水中モードが優秀なことがわかったのですが、水深によってはカバーしきれない場合もありますね。

 

青かぶりを補正するためには必要ですが、マゼンタが足りない状態でが強いと、黄緑色になりますので、バランスにも気をつけてみましょう。

 

逆にマゼンタが強すぎると思ったらGをプラス側に設定してみて下さい。私は若干青みを入れて冷たい印象にするのが好きなので、水中モードをベースにしつつAをマイナスに寄せてます。

 

臨機応変にイジって楽しんでみましょう!

ライトやストロボがなくても素敵な色合いの写真になりますので、是非色々試してみてください。

失われた光(色)を取り戻せるわけではないことに注意

実は色温度と色かぶりは色のバランスを変えているだけです。

海の中では光が減衰するという話は、ダイバーなら講習で習いましたね。(特に赤が最初に消えていきます。)

 

ISO感度を上げて明るさを確保しても、水中で失った光を補うことはできません。

ホワイトバランスの調整だけでは物足りない!という方には、やはりストロボやライトがあると撮影の幅も広がって楽しいです。

⬇️ストロボやライトの話はこちらも参考に⬇️

最後に

いかがでしたでしょうか。

ホワイトバランスを味方につけて、自分の好きなように写真を撮って楽しいダイビングライフを送っていただければ嬉しいです。

それではまた!