冬の北海道でダイビング!vol. 3 世界自然遺産 知床でアイスダイビング

冬の北海道でダイビング!vol. 3 世界自然遺産 知床でアイスダイビング

2021-12-28 0 投稿者: Sayaka

久しぶりの更新となってしまいましたが、北海道でのダイビングの魅力をお伝えするシリーズを放棄したわけではありませんので、これからもお付き合いくださいませ。

 

さて、今回3回目となりますが、ちょうど冬がやってきたので流氷ダイビングについて書きたい、と思います、が…厳密には、私は流氷の下に潜ったことがありません。

 

追々理由も書きますが、海氷の下でダイビングしたことは間違いありませんが、流氷ではなかったので、タイトルは「アイスダイビング」とさせていただきました。
いつか「流氷」の下に潜れたら、また改めて記事更新したいと思います。

<<冬の北海道でダイビング記事>>

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そもそも流氷とは?なぜ道東に来る?

まず、冒頭で出てきた「流氷」と「海氷」って何?というところを簡単に解説します.

 

流氷とは
オホーツク海で凍った海氷が風に運ばれて流されているのが流氷です。

 

海氷とは
海に浮かんでいる氷の総称なので、流氷も海氷に含まれます。海にある氷ならなんでも海氷と呼べるので意味合いが広いのです。

オホーツク海表面の80%が凍ると言われています。

下記の地図のように、道東の沖、比較的日本に近い海域も凍ると考えられています。

道東に流れ着く流氷がロシアのサハリン(樺太)で北部でできた海氷かもしれませんし、比較的ご近所から流れてきている可能性もあります。

 

また、写真のように流氷が接岸してはいるものの、氷が薄いこともあり、上に乗ってダイビングするのは危険ということもあります。

ピンクのエリアの海域が凍ると言われているそうな
プユニ岬からの流氷

流氷ダイビングのできる地域・ダイビングショップ

流氷が観察できるのは紋別、網走、斜里町、羅臼町、野付半島(標津町付近)と言われています。オホーツク海から流れてきた流氷をちょうどキャッチできるような地形に溜まるイメージのようですね。

中でもダイビングできる場所は私の知る限り、羅臼と斜里町ウトロにあります。

「ロビンソン」さん

https://www.robinson.co.jp

普段は積丹でファンダイビングを開催されています。

2月から1か月間限定でウトロで流氷ダイビングを運営されています。

 

「知床ダイビング企画」さん(http://www.aurens.or.jp/~sdiving/index.html

羅臼を拠点としたダイビングサービス

※流氷を謳っているというより、冬になると普段潜水しているポイントに流氷がくるので、普通のファンダイビングが流氷ダイビングにならざるを得ないという感じだそうです。

いざ海氷下へエントリー

流氷ダイビングの場合は氷に穴を開けて入るそうですが、今回紹介できるのはただのアイスダイビングですので、氷だらけのビーチエントリーからエントリーします。

 

私が訪れたタイミングでは流氷の氷が薄く、流氷ダイビングにはなりませんでした。流氷を横目に見ながらのアイスダイビングです。

普段は海の中から水面を見上げると、揺れる水面から太陽に光が差し込む光景が見られますが、ここでは頭上が氷で閉鎖されます。氷が海の色を映し出し、エメラルドブルーのグラデーションと氷の亀裂が幻想的な光景を作ります。

これを眺めてるだけでも1dive終わってしまいそうなほど見惚れていたいのですが、この時期ならではの生物も見ないともったいないです!

アイスダイビングといえば、氷の妖精こと「クリオネ」

水族館などで見たことはありますが、野生のクリオネは私も初めてでした。ずいぶん昔に水族館で見たときは2センチくらいの大きさだった気がしますが、野生のクリオネは1センチ程度の小さな生き物でした。

クリオネ
ミジンウキマイマイ

そして、クリオネがいるということはクリオネの餌であるミジンウキマイマイもいるはずです。これはもっともっと小さくて2ミリくらいのサイズでした。それもそうですよね、1センチのクリオネが食べられる大きさなんですから。

 

ちなみにクリオネはミジンウキマイマイを1年に1,2回食べるだけだそうです。

しかもミジンウキマイマイだけを捕食して生きているようですので、このマイマイちゃんが絶滅したら、すなわちクリオネも絶滅するということです。そう考えるととても尊いです。

年に一回だけ米を食べて一生生きていく感じですかね…ツライ

赤い触手のフウセンクラゲ?

海氷下のダイビング環境

アイスダイビングの不思議な世界がわかったところで、実際、超寒いんじゃないの?って思う方が多いと思いますが、はい、寒いです。なんせ流氷ですので。


「寒くない」と言っている方は、装備が流氷専用の暖か仕様で経験があるベテランもしくは流氷を見てワクワク楽しみが先行して感覚が麻痺ってる方でしょう。

具体的にダイビング環境について挙げると、まず、前述したロビンソンさんと知床ダイビング企画さんでは全く異なるダイビングスタイルになります。

ロビンソンさん開催の場合

水温は0℃以下、水深3〜10メートル、潜水時間1ダイブあたり20分程度になります。水面は氷があり、頭上が閉鎖されるので特殊環境でのダイビングとなります。水中でトラブルが起きてもすぐにはエキジットできませんし、非常に浅い水深で中性浮力をしっかりとることが大切です。

寒さへの心配よりも、ドライスーツでのダイビング慣れていることや多少のトラブルがあっても冷静さを失わないか、ということが求められると思います。

また、エントリーエキジットできる場所が限られた場所になるので、緊急時に道に迷うわけにはいきませんので、チームのうち誰かがエントリー口からロープを引いています。

知床ダイビング企画さん開催の場合

知床ダイビング企画さんは、通常のファンダイビングの延長のため、水深最大25メートルorそれ以上、潜水時間1ダイブあたり40~60分程度。

ロープは引きません(たぶん)。

 

実際に私もまだ知床ダイビング企画で流氷時期にダイビングしたことがないので、これはスタッフの方に伺った内容です。常連さんにとっては流氷を見るためのダイビングというよりも、普通にダイビングして、エキジット前についでに流氷も楽しむ、というような感覚だそうです。

 

基本的に水深が深い方が寒く感じますので、こちらの方がベテラン向けかもしれません。

快適に海氷下ダイビングするコツ

寒冷地で快適にダイビングするための装備やコツがたくさんあります。

 

  • 寒冷地でも快適ダイビング装備① 目出しフード(5mm、通常のフードは3mmだそうですよ)
  • 寒冷地でも快適ダイビング装備② 5mm ミトングローブ
  • 寒冷地でも快適ダイビング装備③ ウィーズルor中綿入りの厚手インナー
  • 寒冷地でも快適ダイビング装備④ ヒートベスト
  • 寒冷地でも快適ダイビング装備⑤ ホッカイロ(個人的に二の腕に貼るのがおすすめ)
  • 寒冷地でも快適ダイビング装備⑥ 裏起毛防水手袋(陸上で手を保護できます。湿った手に北風を受けたら、手がない…くらいには感覚なくなります)
  • 寒冷地でも快適ダイビングメモ⑦ レギュレータは使用前までよく乾燥させておく(水分がなければ凍らない)
  • 寒冷地でも快適ダイビングメモ⑧ 汗を描かないようにゆっくり動く
  • 寒冷地でも快適ダイビングメモ⑨ 暖かい朝ごはんをしっかり食べて、エネルギーを補給しておく

個人的に優先順位の高いものから書きました。少なくとも①②は絶対あった方がいいと思います。レンタルもできますが、慣れるまで動きにくいのでしばらく練習した方が本番で楽しめると思います。

インナーの中綿の量が異なります。

アイスダイビングでの最も身近なトラブル!?

レギュレーターのフリーフロー

レギュレーターからのフリーフロー(レギュレーターから空気が勢いよく出続ける)が最も多いトラブルかと思います。

 

通常のレギュレーターが使用できる水温というのは水温10℃以上とされています。

そのため、ちょっとお高いけど水温10℃以下に適応したレギュレーターを使用します。それでも寒冷地仕様のレギュレーターも凍りにくい、というだけで、凍ってしまうことはあります。

 

レギュが凍る例)

  1. 陸上でレギュレーターが凍ってしまいエントリー直後にフリーフローする。よくあること、解凍してもらえば問題ないです。
  2. 1時間以上潜水してると流石にレギュレーターが凍ってしまい、フリーフローする。ガイドさんにはよくあることかもです。
  3. 緊張や焦りなどで勢いよく呼吸してもレギュレーター内部が急冷され凍結することもあるそうです(これはまだ見たことないです)。

初めて1)を経験した時は「北国の洗礼」にちょっと感動しました😂

マスクの凍結

ダイブタイム15分が過ぎた頃くらいから、マスクの内側が凍り始めます。

霜や結晶が広がっていき、曇っているような視界になります。

なんせ水温が氷点下ですので水は凍ります。おそらく、目や肌、鼻水から出てくる蒸気が結露して凍結するのだと思います。(私めっちゃ鼻水でるんで…)

 

そういうときは凍らない海水(塩分濃度が高いので、凍りにくい)をマスク内少量入れてマスククリアします。

 

目出しフードではマスククリアが少し難しいですが、落ち着いてやればできますので、こういった基本スキルもアイスダイビング前に練習しておきたいですね。

海氷ダイビングのまとめ

流氷ダイビングをするためには、チェンソーを使って流氷に穴を開けたり、その後の穴の管理も必要だったり、スノーモービルで氷の上を移動することもあるそうです。ゲストとして行く分には「楽しそう!」と単純に考えてしまいますが、これを運営する苦労は並大抵ではないはずです。

たとえ流氷ではなくとも、なんでもかんでも10分もすれば凍りつくほどの厳しい環境で皆さんの「いつもどおり」を維持するのはとても難しいことなのです。


暖かい休憩所を提供するためにテントを張ってストーブをつけてくれます。お湯も用意し、誰もが安全にダイビングできるようには通常では考えられないほど工夫が凝らされており、間違いなく貴重な体験になるはずです。

 

流氷はダイバー以外の方々にとっても観光の目玉ですので、流氷ダイビングに挑戦したい方は是非早めに計画してくださいね。

それでは。

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