宮城県南三陸町でクチバシカジカが抱卵

宮城県南三陸町でクチバシカジカが抱卵

2020-03-13 0 投稿者: Sayaka

こんばんは~、さやかです。

今年2020年1月に宮城県の南三陸町志津川でダイビングしてきました。

 

未だ記憶に新しい2011年の3.11地震で壊滅的な被害を被った土地です。あれからちょうど9年が経ちました。当時、その土地にあったダイビングショップさんも被害を受けられましたが、昨年、ついに南三陸店が復活!

 

ということは、つい最近知ったことです。にわかですみません。

 

私の母校ともお付き合いがあり、研究熱心な素晴らしいガイド陣と寒冷地ダイビングのベテランゲスト勢とどっぷり楽しんできました。とってもタメになる情報も盛りだくさんだったので是非是非最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。

南三陸町

日本人ならほとんどの方が知っているであろう場所ですね。

 

町にある建物はどれもとても綺麗で、道路もピカピカです。まだ建設途中の施設もあります。着実に復興を遂げています。ただ、実際に行ってみて「9年も」なのか「9年しか」なのかよくわからない感覚になりました。

 

丘の上からは凪の湾や小さな島、牡蠣の養殖場が見えて「The 日本!」と言う心落ち着く「静」の風景見ることができます。

街は新しいけど、自然は日本の原風景がとても綺麗でした。(侘び寂び?)

 

ドローンで空撮したらかっこいいだろうな〜飛ばしたかったなぁ。

 

あ、ドローン持ってないや。

南三陸町の生物

一体ぜんたい何しに東北まで行ったんだ。と不思議にお思いの方が多いかと思います。いやほとんどの方がそう思いますよね。

 

実は、ここ南三陸でしか観察できない生物「クチバシカジカ」に会えちゃうのです。しかも抱卵を見ることができます!そもそも抱卵の時が一番観察しやすい場所にいてくれるんだとか。

 

魚卵マニアの私には願ったり叶ったりのシチュエーション。

私が魚卵好きになった経緯は⬇️からどうぞ。きっと魚卵の魅力にハマるはずです。

クチバシカジカの抱卵

普通、カジカのイメージは「地味」。ではないでしょうか。

 

確かに南国の鮮やかな魚とは違いますが、この頭でっかち二等身の魚を見たら、絶対「カジカ可愛い!!」になるはずです。

泳ぐと言うよりも歩きます。ヨチヨチ?小さくピョンピョン?移動するのがとても可愛いのです。ゼンマイ仕掛けのオモチャみたいです。

この細長い吻(鼻先)を岩の窪みに突っ込んで隠れていることもあります。

 

萌えます。頭隠して尻隠さず。

写真の子はオスで、メスの産んだ卵を守っているのです。

身体の割に卵産みすぎじゃない?という印象。メスの体、どんな構造?

 

ガイドさん曰く、メス2匹分の卵を守ってるらしいんだとか!モッテモテです❤️

 

まさかの一夫多妻制だったんですね。確かアイナメもそうですよね。

イクメンですね〜。

 

抱卵は毎年1~2月だけに観察することができます。クチバシカジカが定着しているダイビングポイントはこの志津川しかわかっていないので、とっても貴重です!

 

(ハッチアウトも見たいな~。)

カジカの魅力

カジカは意外にも分類研究の進んでいない魚だそうです。

見た目は地味ですし、生息地も寒い場所が多いのでカジカを研究しようなんて人はなかなかいないんですね。

似たような種類も多くて見分けるだけでもすごく難しいです。

カジカのマニアックな会話が飛び交う中、「すごい世界があるもんだなぁ」と思いながら、すっかり感化されてしまいました。

ダンゴウオ

この地域は太平洋側に位置しますが、主に日本海側に生息すると言われるサクラダンゴウオを見ることができます。

太平洋側で見られる赤や緑のダンゴウオとは別種であることが2017年に発表されて話題になりましたね。

サクラダンゴウオとウスマメホネナシサンゴ
ダンゴウオの叫び

対馬海流(日本海を北上する海流)を起源とする津軽海流(函館と青森の間で日本海側から太平洋側に流れる海流)の影響がよくわかる分布ですね。

 

伊豆でもサクラダンゴが見つかったことがあるようですが、ここからさらに親潮に乗ってきたのだろうかと思うと、大冒険ですよね~。

南三陸では普通のダンゴウオとサクラダンゴウオを両方見ることのできます。ダンゴMIX地帯だなんて贅沢すぎる!!

カエルアンコウの最北端を発見!?

私の訪れた期間に南三陸で大発見がありました。

 

カエルアンコウがいたのです!!

本州のダイバーからすると、カエルアンコウは今まさに至る所で観察されているではないか、と思うでしょうが、実は暖かい地域の魚なのです。

今回志津川で発見されたのはカエルアンコウ界の北限です!

大発見の瞬間に立ち会うことができてとても光栄です。

 

その場にいたのは北海道を拠点としている方々ばかりで、見慣れない様子で珍しそうにしていました。うーん、多分、ベニカエルアンコウじゃないのかな~。

かく言う私も見分けるのは得意じゃないので自信ないです🤐

北限のカエルアンコウ!?

ダイビング環境

ボートダイビングです。

トイレあり、便座が暖かい(さすが日本です。とても快適です)

ダイビング:2本(ずっとボートの上)

水温:10℃(1月末)

水深:10メートル以浅

潜水時間:50分程度

休憩:40分くらいと短め

ボートには暖かいお湯が大量に用意されていて、冷えた手を温めたり、フードやグローブを温めておくことができます。ありがたい~。

休憩は短いですが、テンポよく潜らないと寒くて身体が持ちません。

寒冷地ダイビングの装備と知恵

今回ご一緒した北海道民の皆様は水温二桁もあったら暖かいねぇ。という方々でした…。

え?伊豆ダイバーとしては超寒いよ?とやや戸惑いました。認識の違いが凄すぎます笑

機材メーカーはZERO率が高めです。リッチですね。

本州ダイバーの私には目から鱗の情報がたくさんあったので是非紹介させてください。

 

①ヒートベスト

以前当ブログでご紹介しました。北海道民のダイビングにはマスト装備です。私もこのために買ったようなものです。

②グローブは5ミリミトン(3本指)

ZEROのグローブです。当ブログでも以前紹介しましたが、買っちゃいました!

とてもいいです。裏面のアルミコーティングのおかげがぴったりフィットして水があまり入ってこないんです。すごく暖かいです。

指先のゴムもグリップが効いているので素手でバルブを開けるより全然楽ですし、意外と細かい作業もできます。3回ほど練習して水中でマクロレンズの脱着もできるようになりました。水温15℃切ったらこれですね~。

②インナーはモコモコのウィーズル

通常はシェルドライの下に着るモコモコ綿のインナーです。これを皆さんは普通のドライスーツの下に来ておりました。

これも必須出そうです。高くて買えない…。北国のダイビングはセレブ…。

 

④5ミリのフード

水温10℃に潜ってみて、一番最初に感じたことは、頭痛い!です。かき氷でキーンとするやつと同じですね。10分もすれば治りますが、キツイです笑

 

何が違うって、他の皆様はフードも5ミリなんだそうです。何も言われなければ普通は2ミリか3ミリなんですよね、知りませんでした…

作らないとダメかな~。目出し帽みたいなフルフェイスフードが最強だそうですが、マスクの着用や耳抜きに要スキルらしいです。

⑥電熱ソックス!?

上半身の保温は私も結構揃えていたのですが、ここまで寒いと下半身の保温も大事なんです。地味に足先!教えていただいたのはこちら⬇️

今伊豆でも試験運用していてどうやったら効果的に使えるかな~と試行錯誤を繰り返しています。水中用ではないのでご使用は自己責任でお願いしますね。

⑤ホッカイロだらけ

これでもかってくらいホッカイロ貼ってましたね。二の腕が結構冷えるのでその辺りに貼っておくといいです。ホッカイロを二の腕に貼るなんて考えたことないですって笑

 

⑥寒冷地用レギュレータ

水温10℃で必要かどうかはわかりませんが、私は寒冷地用レギュレータを昨年新調しました。普通のレギュ使ったらどうなるんでしょうかね。その場の全員が寒冷地使用だったのでよくわかりません💦

 

⑦朝ごはんとゆっくりした動き

お腹が空いていなくても朝ごはんはしっかり食べるそうです。

極めつけは、「ゆっくり動くこと」だそうです。ホッカイロやポカポカのインナーを着たまま普通に動くと汗をかいてしまい、海の中に入ってから冷えやすくなってしまいます。

なので、急いでいてもゆっくり落ち着いて行動しているのだそうです。陸でもダイビングの極意を実践しているとは…

ここまでくるとアスリートですね。

 

これからの寒冷地ダイビング生活に備えてしっかり見習いたいと思いました。

今回利用したダイビングショップ

クチバシカジカの英名はGruntSculpinといい、これが店名の由来になっているそうです。

南三陸でショップを運営しているのはまさに「divingservice GruntSculpin(グラントスカルピン)」さんです。

 

Fisheyeのカタログのマクロ写真の脇にNagaaki Satoというお名前を見かけたことがあるでしょうか。その佐藤さんが運営しておられるお店です。

とても研究熱心で話を聞いているだけでもとても勉強になり、本当に海を愛しているのがヒシヒシと伝わってきます。

写真集も発行されてます。是非是非チェックしてみてくださいね。


不思議可愛いダンゴウオ

 

今回ツアーを企画してくれたのは昨年7月にお世話になったCROSSWAYさんです。いつもありがとうございます。

合同開催のロビンソンさんにも大変お世話になりました。

南三陸への行き方

今回はCROSSWAYさんの送迎があったので、関東から新幹線で参りました。

 

東京駅→(東北新幹線)→仙台→(JR)→多賀城にてCROSSWAYさんと合流しました。

ちなみに、北海道からはフェリーで来たそうです。苫小牧港から出ているんですね。

本州は名古屋港からあるみたいです。

それ以外は新幹線や電車を駆使していきます。

 

くりこま高原駅まで行けばグラントスカルピンさんが送迎してくれるようです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

最近の記事は長めの構成になってしまって、読む方には申し訳ないです。現地の雰囲気やイメージを掴んでもらいやすいように丁寧に書くように意識してますのでご容赦ください。

 

  • 南三陸ではクチバシカジカという二頭身の泳ぐのが下手っぴぃな可愛らしい魚を観察できる
  • ダンゴウオとサクラダンゴウオの両方が見られる
  • 2020年1月の水温は10℃(例年より暖かかったらしい)
  • しっかり寒冷地ダイビングの装備を準備をして行きたい
  • カジカの世界は奥が深い
  • どなたか私にドローンをください

 

つい本音が漏れてしまいました…

それではまた!