南の島のもっと南にあるタスマニアで絶滅危惧種クラスⅠに出会う

南の島のもっと南にあるタスマニアで絶滅危惧種クラスⅠに出会う

2020-02-24 0 投稿者: Sayaka

こんにちは‼️さやかです。

年末年始に南オーストラリアで全日程16日間の旅をしてきました。

 

タスマニアには6日間の滞在でダイビングを4日間計14本みっちり楽しんで参りました。

安心してください。会社に私のデスクはまだありましたよ(笑)

 

先日ウィーディーシードラゴンについてご紹介しましたが、4日間ずーっとウィーディーを見ていた…わけではないです。それでも良かったんですけど、せっかくの機会ですから色んなことを楽しまないとね!

毎日が進水式

朝8時15分にショップに集合したら、申し込み用紙の記入や機材のセッティングです。一度海に出たら帰りまでお店に戻ってくることはないので、必要なものは全て持っていきます。

 

船内は狭いのでウォータープルーフバッグがあると安心です。

 

南オーストラリアでは12 Lスチールシリンダー(白)が一般的なのでアジア人女性にはちょっと重いかもしれませんが、頑張りましょう。

ウエイトベルトはベストのような形になっているので、腰に優しいのが嬉しいです。

日本でもあの形を取り入れればいいのにな〜。

 

~予備情報~

夏場の繁忙期は

午前2本(8時15分集合、13時頃ショップ帰還)

午後2本(集合時間不明、17時頃ショップ帰還)

希望すれば、海に行ったきり合計4本を楽しむことができます。

2本に1回港に戻ってきます。(ドライスーツ着用者にとっては唯一のお手洗いタイム)

 

冬場の日照時間が短い時期は1日3本だそうです。

一日何本潜れるのか、(そもそもボートが出るのか)は都度ショップに確認してみてください。HP上ではあまり細かい情報は書かれていません。

なんでも交渉です。

ボートは毎日牽引してます。海外だと割と見かける光景

 

多くのポイントはボートで大体15分くらいの場所で、岩壁の近くにあります。この地層を眺めているだけでも自然とか歴史とか感慨にふけってしまいますね〜。

オットセイと遊べる!

そんな壮大な岩場をニュージーランドファーシールというオットセイが住処にしています。見ているだけでも可愛いのに、ダイビング中にこの子達と遊べちゃうんですから、幸せすぎます~。

 

ポートリンカーンで見たのはオーストラリアアシカですが、ニュージーランドファーシールもなかなか人懐っこいです。

 

大きな声を出して水面を叩いて遊びに誘ってみると、興味を示した子達がジワリジワリ(笑)

海に入ろうかな、どうしようかな、としながら入ってきて遊んでくれます。

体格はちょっと大きくて、顔も丸いながらシュッとしたイケメンです。

 

ファミリーで来ていたゲストのお子さま2名は、私たちがダイビング中にスノーケルでずーっとこの子達と遊んでいたようです。(それはそれで羨ましい)

 

オットセイが暮らす岩場では波が砕けて泡ができるので、カメラのポートにたくさん泡がついてしまって写真にならない!

 

次は対策してから行こうと思ったものの、これ以上に遊んでくれる日がなく、泡だらけの写真ばかりが残っただけでした笑

 

ちなみにポートドライを塗布することで防げます。半水面写真にも使えるので持ってると便利ですよ⬇️

実は深場が面白い

私は水深の深いポイントに特別興味があるわけではないです。深いだけならできれば行きたくないと思うくらいです。

ゆっくり写真撮りたいので潜水時間が短くなるのは嫌なんですよね〜。

 

ですが、タスマニアの深場にすんごいポイントがあるんです!

バタフライパーチ(Butterfly Perch)という魚がものっすごい群れています。

 

息を殺して近づいていくと群れの中に入ることもできちゃいます!

水深の浅いところから壁一面に水深35メートルまで群れている光景は圧巻。

 

浅場のコンブコンブした雰囲気とは全く異なり、海綿やソフトコーラルも多くカラフルになりました。不思議ですよね~。光もあまり届かないふか~い海の底にこんな色鮮やかな生き物達が住んでいるなんて。

 

私はなんだか「田子?大瀬崎?」と思い始めたらバタフライパーチもサクラダイに見え始める錯覚に陥りました(笑)

あれ?ここどこだっけ?混乱状態。あれ、窒素酔いなのかな、笑(多分違う)

思わず見惚れてしまうような光景ですが、深いポイントなので減圧不要限界には気をつけて上がってきましょう。

田子ってどこ?と思った方はこちらをどうぞ⬇️⬇️

これが伊豆だ!秋の海に舞い狂う田子のゴールドラッシュ

実はマクロがすごい。ディズ○ー顔負けのウミウシも!?

ここまでずーっとワイドなタスマニアをご紹介しましたが、実はマクロもすごいんです!

卵を抱えたウミグモ

サラサエビ。と思っていた生物は正確にはサラサエビの仲間でした。

模様で見分けるらしく、このエビはセレーテッド ・ハインバックシュリンプ(Rhynchocinetes serratus)

すごく似ているけど伊豆で見られるサラサエビとは違うんです。

こういう体験をするといつも見ている景色もなんだか特別な感じがしてきますよね。

 

岩場のポイントが多いので壁を探すと結構たくさんウミウシも見つかります。

キャンディみたいなウミウシ、すごく気に入ってます。メルヘンの化身みたいな姿です。

ケラトソマ・アモエナ(学名Ceratosoma amoena)といって、ニシキウミウシの仲間らしいです。

ちなみに隠れミッ○ーがいますよ!探してみてね。

 

それからいたるところにいるシースパイダー(ウミグモ;黄色い蜘蛛のような生き物)。

個人的には周囲にある毛糸玉見たいな可愛い刺胞動物?の方が気になってます…最強にメルヘン演出してくれますね~。

Southern potbelly seahorse

このサウザンポットベリーシーホースもオーストラリアの固有種です。

 

実は若手ガイドも見たことがなかったらしく、私が発見したことをきっかけに、この子達を探すことにハマってました。

周囲の環境に馴染むようにいろんな色に変化するんですよね。擬態上手〜。

世界中探してもここにしかいない絶滅危惧種クラスⅠに会う

固有種の宝庫オーストラリアの中でもダントツのレア種に会いました。絶滅危惧種です。

絶滅危惧種はざっくり7つにランク分けされていて、

 

一番上は「すでに絶滅」

「野生では絶滅」、

3番目は「絶滅寸前」・・・

 

幸運なことに、この3番目の絶滅寸前に分類されている生物「Spotted handfish(スポッテッドハンドフィッシュ)」に会うことができました。

 

リーフィーシードラゴンなどの準絶滅危惧種は最後の7番目なので、彼らをはるかに凌ぐ激レアさんであることは間違いありません。

 

正直、現地に行くまではそこまで珍しい生き物だとは思っていなくて、ボートの上で「見たい見たい~」と騒いだものです(怖いですね無知って、笑)

 

キャプテンに「ハンドフィッシュはすごくレアでここにはいないよ。20年前はこのボートポイントにも巨大なハンドフィッシュたちがいたのだけど、いなくなってしまった」

と言われ、意気消沈です。

 

ウィーディーが見られただけでも良しとするか、と考えていた翌日、

「君たちの最終日にハンドフィッシュを探しに行こうと計画しているよ、1時間くらい車で行ったビーチでおそらく見られる」

と嬉しい提案が!!

 

ある意味運がいい!(今年の私、持ってる!)

 

当日、車でホバート(市街地方面)に向かい、着いたのは民家のある通りです。

おや…?随分人里近い場所にいらっしゃるんですね。

 

民家のすぐ横で器材をセッティングして、ビーチまで担いでいきます。

いるかいないかわからないハンドフィッシュなのでガイド陣が先発で潜っていきましたが、10分も経たないうちに発見の合図がありました。

仕事が早くて助かります☺️

 

海の中に入ってすぐ、ガイドが指差すところには念願のハンドフィッシュが!!

海底に鎮座するハンドフィッシュ

私の中のイメージではカエルアンコウのような生き物だと思っていましたが、やっぱり違いますね!顔立ちや腕の存在感も古来の生き物という雰囲気がビシビシ出ています。

 

 

鼻の穴が4個あるあたりとか。ね。

 

アンコウ目なのでカエルアンコウ同様エラ穴があります。

 

ライトの光はやはり嫌われがちなので、エラ穴をジェットの代わりにして飛んで行ってしまう…その度に私たちもゆっくり移動して、待つ、の繰り返しでした。

 

 

水底は猛烈なシルキー地帯なので、腕一本動かすのにも神経を使わないと周囲がモクモクと煙幕状態になります。

どんなにゆっくり着底しても、舞い上がります。

一度着底したら泥が落ちきるまで待つ。忍耐のダイビングです。

 

 

40分くらいハンドフィッシュと向き合うと、だんだんダイバーの存在に慣れてきたのか、多少の光では逃げなくなってきたところで、連写!笑

テッテケテ〜と歩くハンドフィッシュ

ヒトデと映っている写真は一見映えてるように見えますが(←自分で言うな)悲しいお話があります。


このヒトデ、昔はタスマニアにいなかったのだそうです。

ずいぶん昔、日本向けにウッドチップの輸出が始まってから生息するようになったとか。


日本の海に行った貿易船の船底には当然、日本の海水も入ってしまいます。その中にヒトデの幼生も入っていたのでしょう。

そうやってタスマニアまでたどり着いたヒトデが定着してしまいました。

ヒトデは生まれたての赤ちゃんハンドフィッシュ達を襲ってしまうのだそうです。孵化したばかりで小さく遊泳能力の低いハンドフィッシュにとって天敵になりました。


数を激減させた大きな要因の一つであるとキャプテンは語られました。


ハンドフィッシュはもともと固有種だった事もあって、世界中を探しても、今はもうこのビーチにしか生息していないそうです。


この輸出がそんな悲しい事態を引き起こそうとは誰も思っていなかったでしょうし、決して悪気があったわけではないのでしょうけれど、人の営みは本当に簡単に自然を破壊してしまうのだなと、痛感しました。


ですが、レッドハンドフィッシュやピンクハンドフィッシュなど新種が見つかったり、ハンドフィッシュの新たな個体群が発見されるなどの嬉しい知らせもあります。


海の生き物についてはわからないことばかりですが、彼らが今はまだ誰にも見つからない場所でひっそりと生き続けているのではないかと、願わずにはいられませんね。


あ、ちなみにこのビーチには公衆トイレがありますので、ドライスーツのおトイレ問題で悩まされることなく、快適でした^^(雰囲気ぶち壊しの情報をぶっこんでおきますね)

失われたジャイアントケルプ

実はこの旅で環境問題を目の当たりにしたのはハンドフィッシュの話だけではありません。

 

ジャイアントケルプという植物をご存知でしょうか?

 

海底から水面までまっすぐに成長する、藻類界最大のコンブです。その長さ50メートルを超えるものもあるという話です。

 

実はこのジャイアントケルプの森を見るのも目的の1つだったのですが、

「4年前に海水温の上昇により無くなってしまった」

との悲しいお知らせが・・・

 

タスマニア以外でジャイアントケルプの群生が見られるのはアメリカの西海岸だけなんです。

ジャイアントケルプもまた、とても貴重な生き物です。

 

失意のまま日本に帰ってきたのですが、冷静に考えてみると、ジャイアントケルプはまだ生きていると思うんです。

水底50メートルからでも成長してくる海藻なんですよね?

通常、ダイバーは行かない水深ですよね。

つまり、この通常行かない水深(人間が見つけられない場所)で彼らは復活の時を待っているのでは?

 

というのは私の予想です。

 

最近になって、浅場でしか生きられないと言われる珊瑚でさえ、水深100メートルにも生息していることがわかってきました。浅場の環境が改善されるまで退避場所になっていて、ひっそりと命を繋げているとの見解が出てきています。

 

未だ誰にも発見されていないエリアできっと生きていると思います。

探しに行かなくては行けませんね〜。こういう事考えてるとTecもやりたくなるんですよね。

やりたい事いっぱいすぎます。

まとめ

タスマニアのダイビング環境や陸上生活(簡易版)、利用したショップさん(Eaglehawk Dive Centre(イーグルホークダイブセンター))についてはこちらの記事からチェックしてみてくださいね⬇️

  • タスマニアではオットセイと遊べる。(アシカは比較的他国でも有名な地域はあるが、オットセイは珍しい)
  • 深場にはバタフライパーチや色とりどりの海綿が生息し、宝石があふれるような景色が広がっている。
  • ウミウシやエビ、シーホースなどのマクロ生物も豊富
  • 格好いい海の中かと思いきや、メルヘンワールドも広がっていた
  • ある特定のビーチにのみ生息する絶滅危惧種ハンドフィッシュに会えるのは奇跡
  • 失われたジャイアントケルプの森はもしかすると今もどこかで復活の時を待っている(はず)
  • タスマニアでのダイビングは地球の環境問題を強く意識させてくれる

南オーストラリアやタスマニアなど、極地に近い方が自然環境の変化による影響がわかりやすく見えるのだと思います。自然について改めて考えさせられるとともに、本当に興味深く、1週間やそこらでは全然足りませんね。

 

というわけで私はGWにもまた行きます!😋