そのせいでイトウの生息環境が破壊される可能性ももちろん心配ですが、なにより、地域を挙げて保護に取り組んでいる方々にとって、気持ちのいいことではないはずです。
普段ダイビングショップを通してダイビングしていると忘れがちな視点ですが…
素晴らしいダイブサイトがあれば人に勧め、
訪れるダイバーが増えると、
その地域やショップさんが繁盛する。
ダイバーはこういった感覚を持っている方が多いかもしれません。
それが成立するのはショップやプロの水中ガイドがゲストさんに注意を促し、多くのダイバーはそのルールの範囲内で海を楽しんでくれているからであって、イトウや南富良野町に関しては(今のところ)そうではありません。
では、イトウを保護するために撮影を諦め、これからもイトウは秘匿された生物のままにしておけばいいとも思えませんでした。
イトウが身近な生物として認識されにくいために、彼らや彼らの棲む環境に関心が向きにくくなっている側面もあるはずです。